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2009-08-02

福岡中央区港 「長浜屋台 やまちゃん」


長浜あたりには、「長浜屋台」と銘打った、屋台出身のラーメン屋も多いわけだが、考えてみたら僕はまだ実際の長浜の屋台には、ずいぶん昔に一度行ったきりなのだった。屋台というのは確かに、風情があるんだよな。昼間は何も無い道に、夜になると忽然と姿を現す、夢の城と言ったら言い過ぎだが、そんな趣はある。

長浜の屋台街は、市場の西側の道沿いにあり、総勢10数軒だろうか、途中けっこう激しい呼び込みにあうのだが、とりあえずいちばん奥まで見て回ることにした。そしてそのいちばん奥にある屋台、それが「やまちゃん」、前日に行った「やまちゃん天神店」が、長浜で元々始めた屋台、それが今でも閉じられずに、続けられているのだ。

オーナーはこちらもやまちゃん、後からスーパーマリオにも似ていると思ったが、なのだが、こちらは店長を、やまちゃんのお兄さんが務めている。屋台は元々20数年前から始め、10数年前に今の天神店をオープンしたのだそうだ。元々この屋台は刺身を出すのを売り物としていたところ、保健所の指導で屋台では刺身を出せなくなったということも、移転の一つの理由だったという。実際福岡市でも、屋台は20年ほど前から、新規の出店許可が下りなくなり、10年ほど前からは、名義の変更もできなくなったというから、遠くない将来にはすべて、なくなってしまう運命にあるのだな。

屋台は手軽に営業できるのかと思ってしまうが、実際にはそんなことはないそうで、準備に2時間、片付けに2時間かかるというのは当然として、警察や市に場所代を払い、さらにやまちゃんでは、水道と電気を、わざわざこの屋台のために、この場所まで、自前で引いているということなので、なんだかんだで家賃と変わらないくらいのお金がかかるのだそうだ。

行ったのは金曜の夜、月末の金曜だから、ものすごく込んでごった返しているのかなと思ったが、そんなこともなく、長浜の屋台街全体としては、どちらかというと閑散としていた。ここは街の端っこで、オフィス街からも遠いから、お客の主力はサラリーマンではなく、観光客なんだろうな、たぶん。10数軒の屋台のうち何軒かは、まったくお客が入っていなかった。呼び込みにも力が入るはずだ。しかしここやまちゃんは、いちばん端っこだから条件も良くはなく、呼び込みもしていないのに、そこそこ満席になっていた。僕以外は全員カップル、若いのから、壮年の夫婦らしい人たちまで。みな常連みたいだった。


まずビール。屋台は瓶ビールなのだ。

メニューは、やまちゃん天神店のメニューから刺身を除いたもの、という感じ。串焼きとか、焼き物メインなんだな、ここは。


なのだが、今日は屋台の真ん中でおいしそうに煮えていたおでんを注文。屋台におでんは、ほんとに合うよな。


そしてラーメン、500円。なるほど、これは、天神店とまったく同じ味。要は仕込みは一緒なんだな。たっぷりの脂にコクのあるスープ、細すぎず、コシのある麺。ほんとうまいな、このラーメン。この日もスープまで飲み干してしまった。

長浜屋台 やまちゃん (ラーメン / 赤坂、大濠公園)
★★★★ 4.0