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2010-10-17

豚ロース塩焼き

豚ロースをただ塩コショウして焼くというのは、なんとも簡単な、ちょっと料理と呼ぶにはためらうようなものなわけだが、家で食べるには、黄金のメニューじゃないかと僕は思うな。あとはとんかつとしょうが焼きという選択肢があるかと思うが、とんかつは、家で食べずに店で食べればいいというのが、僕の考え。しょうが焼きもうまいのだが、この簡単な、塩コショウして焼いただけの豚肉が、しょうが焼きに劣るのかといえば、まったくそんなことはない。実際以前フランスの田舎町でホームステイをしたときも、家のディナーに出てくる肉は、ソースなどかけず、ただ塩コショウしただけだった。

なぜわざわざこんなことを力説するかというと、一人暮らしをする男性が、料理をしようと思い立ち、まず初めに何をするかといえば、本屋に行って、料理の本を探すと思うのだ。それでとりあえずどれか、料理の本に書いてあるものを、書いてある通りの材料を買って、書いてある通りに作ると思うのだが、僕の友人・知人を見渡してみても、だいたいは2、3回作ってみて挫折してしまっている。料理の本に書いてある料理が、複雑すぎるのだ。なぜそうなってしまうかと言えば、料理の本に、肉は塩コショウして焼くのが一番うまいと書いても、そんな本は売れないし、それ以前に料理の本として成立しないからだ。しかし嘘じゃない。肉は牛、豚、鶏とも、塩コショウして焼くのが一番うまい。あと魚は、塩をふって焼くのが一番うまい。ちなみに塩コショウして焼いた肉には、僕は青ネギとレモン汁をふって食べる。

そして野菜は、おしたしか塩ゆでが一番うまい。これも嘘じゃない。菜っ葉の場合だったら、さっとゆでて、水で冷やして、それをよく絞って、おかかと醤油をかけて食べる。ピーマンとかブロッコリーとか、絞れない野菜の場合は、塩をふった水でゆで、水にさらさずそのまま冷やして、やはりおかかと醤油をかけて食べる。なすもおしたしにできるということを、京都に来て初めて知った。ヘタを落としたなすを、塩をふった水でゆで、水でよく冷やして絞る。これはすりゴマと醤油をかけて食べる。

塩焼きした肉や魚とか、おしたしにした野菜とかは、ただうまいというだけじゃなく、毎日食べても飽きないのだ。だから誰に文句を言われることもない、一人暮らしの者にとっては、これはうってつけであると言える。時々目先を変えたくなったら、しょうが焼きでも照り焼きでも、煮物でも、やってみたらいいということなのだ。料理をしようとキバってしまうから、面倒くさくてやめてしまうのだ。繰り返すが本来、素材に最小限の手を加えたものが、家で食べる分には、一番うまいに決まっているのだ。

あとは冷奴に冷やしトマト。これは手すら加えず、切るだけだ。