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2012-01-15

きりたんぽも自分で作ってみる。
「きりたんぽ鍋」


秋田の友人から先日、メールをもらい、「秋田はきりたんぽ鍋が有名だ」と教えてもらいました。

きりたんぽ鍋は、檀一雄も「檀流クッキング」で書いていて、やってみたいなとは思っていたんですが、きりたんぽを作るのに、もち米を混ぜたり、さらにそれを棒に刺して焼いたりするのが、面倒くさいなと思って、そのままにしてあったんです。

きりたんぽも、スーパーへ行けば売ってるところもありますけれど、秋田で買うのならともかく、こちらで売っているきりたんぽが、ろくな物であるはずはありません。



ところが最近買った鍋料理の本の中に、わりと簡単に、誰でもきりたんぽが作れる方法が書いてあったので、昨日はそれをやってみることにしました。

まあ、自分で作ったからといって、ろくな物ができるわけではありませんが、「自分で作った」という愛着も、料理をおいしくする調味料の一つですよね。



まずご飯をふつうに炊いたら、それをすりこぎで、とんとん叩きます。

これは餅をつく要領で、檀一雄などは「子供にやらせると喜ぶ」などと書いていますが、「完全なお餅にしてしまわないほうがよく、餅と米粒が半々くらいの感じにするのがよい」のだそうです。

でもこういうものは、餅と米粒が半々と言われても、実際のところどの程度にすれば半々になるのか、初めてやってみる人間には分からないものですから、とりあえず適当にやってみるしかありません。



ついた米を、水をつけた手で、しっかり握りながら小判型にまとめ、それを油を引かないテフロンのフライパンで、両面を焼きます。火加減は弱火~中火のあいだぐらい。



自家製きりたんぽの出来あがり。

もっと焼いたほうが良かったのかな・・・。

まあしかし、いずれにせよ、けっこうおいしかったです。

炭水化物は、高温で調理したほうが、おいしくなるんですよね。

土鍋で炊くと、ご飯がおいしくなるのは、土鍋の鍋肌が熱を溜めこみ、200度ほどにもなることも、理由の一つなのだとか。

麺も、ただ茹でるだけでなく、さらに焼くと、おいしくなりますよね。

きりたんぽも、おなじ原理なのでしょう。

さすが米どころ秋田、いかにお米をおいしく食べるかということについて、長い年月にわたって、工夫を重ねてきたということなのでしょうね。

たぶんある時、炊いたお米を、さらに焼いてみるということを、してみた人がいたんでしょうね。

「おー、これ、うまいべ」

「んだんだ、うめ、うめ」

などという会話が、交わされることもあったのだろうなと想像します。



きりたんぽが出来てしまえば、きりたんぽ鍋は、あとは簡単です。

材料は、まずは鶏もも肉。ぶつ切りにします。

秋田では、「比内鶏」という、地元のブランド鶏を使うのだそうです。

それから、きりたんぽ鍋に欠かせないのは、これも秋田の名物なのでしょう、舞茸なのだそうです。

あとは、ゴボウ、焼き豆腐。

それにきりたんぽ鍋では、セリを入れるみたいですが、スーパーに売っていなかったので、長ネギを使いました。

あとは冷蔵庫に残っていた白菜。

水炊きじゃなく、味をつけて煮る鍋の場合、汁をたっぷりと吸い込んだ白菜は、おいしいですよね。



きりたんぽ鍋は、これを鶏がらのだしで煮ると、檀一雄は書いていますが、さすがにきりたんぽを自分で作って、さらに鶏がらだしまで自分で作るのでは、お祝いの日でもない限り、なかなかできないでしょう。

でも鶏もも肉は、けっこうなだしが出ますので、それでだしを取るのでも、普通に食べるには問題ありません。

鶏もも肉とだし昆布を、鍋に入れて水を張り、アクを取りながら15分ほど煮る。

だしが出てしまいますから、鶏肉が、多少出がらしにはなってしまうんですが、ここに酒を入れておくと、鶏が出がらしになるのを、抑えることはできます。

ただそうすると、酒が入っている分、鶏のだしは出にくくなるので、だしのうまみは減ることになります。

ちょっと前によく言われた、「トレードオフ」の関係ですよね。

まあおなじ量の肉のうまみの、どれだけを肉の中に残し、どれだけをだしとして利用するかという、配分の話だということです。



だしが取れたら、酒を入れていなければ、酒をたっぷり入れ、あとはみりんと醤油で、ややこってり目に味をつける。

檀一雄は、「お醤油をややきつく、みりんだの、砂糖だのをたして、お吸い物より、少しばかり甘カラいダシにする」と書いています。



あとは、ゴボウや白菜の芯など、煮えにくいものから順番に入れていけば、きりたんぽ鍋の出来あがりです。



もっちりとしたきりたんぽに、甘辛いだしの味が、よく合います。

言うまでもなく、日本酒との相性も、最高。