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2012-03-25

健康のためにはほうれん草!
「ツナの青菜いため」




スーパーの売場に並んでいる野菜の中で、いちばん栄養がありそうなものといえば、やはり「ほうれん草」なのじゃないでしょうか。

ほうれん草のあの、濃い緑色をみると、いかにも身体を元気にしてくれそうな感じがしますよね。

これは、ほうれん草の缶詰を食べると元気百倍になって、悪者どもを次々なぎ倒す「ポパイ」の影響も大きいと思いますが、でも実際に、ほうれん草をはじめとした青菜が、身体にいいのはたしかです。



僕は以前、40歳をちょっと過ぎた頃のことですが、どうしても疲れが取れなくて、何を試してもダメだったことがありました。

よく寝てもダメ、ジムで運動してもダメ、サウナや風呂にゆっくり使ってもダメということで、ホトホト困り果てていたんですが、ある晩何の気なしに、ニラを1把、鍋に入れて食べたんですね。

そうしたら翌日、前日まで疲れ切っていたことを忘れるくらい、元気になっていて、青菜の威力を思い知ったというわけです。



ですからこのほうれん草、ぜひむしゃむしゃ食べたいわけですが、ほうれん草の食べ方として代表的なのは、やはりおひたし。

ほうれん草をサッとゆで、水にさらしてよくしぼり、かつお節と醤油をかけて食べるのはおいしいものです。

ほうれん草は、どういうわけか、ほかの野菜との相性がよくないので、単品で食べるのが一番なんですよね。



それからやはり、もう1つは、中華風の「青菜いため」ということになるでしょう。



青菜いためは、ただ青菜を炒めればいいだけですから、それほど難しい話でもないんですが、「だし」をどうするかというのが、1つのポイントとなってきます。

やはり青菜だけだと、ちょっと味が足りないんですね。

中華料理屋では、中華スープが大鍋に用意されているわけですから、それをすこし加えればいいことになりますが、一般家庭ではそれは難しい。

そうすると、顆粒の「中華スープの素」を入れたりということになる。



これはもちろん、悪いことではないし、たしかに中華スープの素を入れれば、おいしい青菜いためができますが、これは、特に料理を始めたばかりの人には、おすすめしたくないんですね。

だしは、料理の「中心」ともいえるもので、だしの味をどのようにつけるかを考えることが、料理を考えることだといっても、過言ではないくらいだと思うんです。

これを顆粒や粉末の化学調味料に頼ってしまうと、「料理のおもしろさ」がわからなくなってしまうと思うんですよね。



ですから青菜いためを作る時も、何かだしの材料になるものがないか、冷蔵庫や戸棚をいろいろ漁ってみるのがいいと思うんです。

肉系、魚系のものなら、何でもだしになります。

豚コマ肉の余りなんかが冷蔵庫に入っていれば、もう完璧ですよね。

あと例えば、焼き魚の残りとかでもいい。

ハムやソーセージ、ベーコンの類でもいいですね。

僕は自分では試していませんが、かつお節とかジャコとかでも、もしかしたらイケるかもしれません。

そうやって、だしの味をつけるのに、顆粒に頼るのでなく、具体的な材料を考えてみる。

それで実際やってみて、「これはうまい」とか、「これはイマイチだった」とか思うところに、料理の楽しさがあるし、そこからさらに、新たな発想が生まれてきたりするものじゃないかと思います。






というわけで、昨日は、戸棚に余っていたツナ缶。

これは青菜いためのだしとしては、完璧です。

1個まるまるでは多すぎるので、半分だけ使い、残りの半分は、スープのだしにすることにしました。



ほうれん草は、洗って、好きな長さに切っておきます。

この長さをどのくらいにするかで、青菜いための食べ応えはまた変わってきますから、こういうことでも、ゆっくり考えてみるのは、また楽しいですね。

ただ茎と葉は、混ぜずにはっきり分けて切るようにします。



中華系の炒め物には、やはりラードがおいしいです。

ラードは「体に悪い」という印象がありますが、べつにカロリーは、オリーブオイルやサラダ油とも変わらず、身体にいいといわれるオレイン酸やリノール酸も、豊富に含まれているそうですよ。



炒め鍋を中火で熱し、油を入れたら、みじん切りのニンニク1かけ分を炒め、ニンニクの風味を油に移します。

このとき塩をひとつまみ、この油の中に、いっしょに入れてしまいます。

青菜いための場合、塩はあとから入れると、全体に行き渡らず味にむらが出たりしがちなので、ここで入れてしまうのがいいんですね。



そしたら火を最強の強火にして、ツナを入れ、続いてほうれん草の茎を入れます。

豚こま肉などをだしに使う場合には、すこし炒めてから、ほうれん草を入れるようにしないといけないですね。

茎はしんなりとしてくるまで、しばらく炒めます。



続いてほうれん草の葉と、酒を8分の1カップほど入れます。

酒を入れるのも、1つには「だし」としての意味があります。

酒はいいだしになるんですね。

それから青菜を炒める場合は、すこし水分がないと、うまく炒まらないということも、酒を入れるもう1つの理由です。

葉はあっという間に火が通りますから、火を通しすぎないよう、しんなりしたらすぐに火を止めます。



ツナの味がよくきいて、大変おいしいです。

コショウは入れませんでしたが、青菜いためには、コショウは入れないほうが、おいしいんじゃないでしょうか。



それから、ツナの中華スープ。

鍋に水を張り、昆布を入れて中火にかける。

沸騰したら昆布をとり出し、酒4分の1カップくらいと、みじん切りのニンニク1かけ分、それにツナ缶の残りの半分を入れる。

醤油大さじ1くらいと、あとは塩で味をつけ、好きな具を煮れば出来あがり。

昨日は冷蔵庫に余っていた長ねぎとシメジを煮て、最後に溶き卵で閉じました。



コショウをふって食べます。

これも非常にうまいです。

ツナのだしは、大したものです。



あとは、「キムちくわ」。

刻んだちくわと、キムチ、それにごま油を1たらしして、よく和えます。

手軽な一品、非常にいいです。



焼酎のお湯割りを2杯。

昨日は実は、サウナの帰りに湯冷めしたみたいで、風邪を引きかけていたんです。

しかしこの青菜いためを食べたら、今朝はすっかり元気になっていました。

さすが青菜のパワーは健在だ。



ツナ缶半分で、夜のスープにくわえ、今朝のうどんの分も、だしを取ったわけなんですが、十分だったですよ。